Taichi Nishishita
Architect & Associates
Blog

星岡の家|着々と

2019.09.16

実は自邸を進めています。

小野川沿いの緑を綺麗に縁取ることができました。デッキとルーバーが完成し、「ここなら安心して暮らせる」という実感が湧いてきました。私の娘二人にも頻繁に現場を見せに行っています。これから住み暮らす家。工事に携わる多くの方の想いと汗が積み重なり、少しずつ出来上がっていることを、朧気でもいいので感じて欲しい。

工程通り進めば11/23,24で見学会を行います。改めてこのブログでご案内します。是非ご来場いただけたらと思います。

意志は持ちながら、不確かさを受け入れる

2019.08.29

うず高く積まれた原板の中から選木。今回は奄美大島の琉球松。自分自身で木の重みを感じ、汗を流して、素材と向き合い、墨付けをします。偶然にも材木屋の家系に生まれ、このような機会に恵まれていることに感謝。

選ぶとは言え、結局は製材してみないとどのような木目が生まれるかは分からない。しかしその不確かさこそ美しさだと思う。デザインの意図も大切だが、自然の不確かさを受け入れ、一期一会の出会いに感謝することも大切。

現代の建築はともすれば「なんでもできる」という感覚に陥りがちだ。あらゆる設備や技術を持って、自然を捻じ曲げることもできるかもしれないが、そこにはどうしても不自然さが付きまとう。

完璧な家は幸せな家か?

2019.07.31

仮に建て主の希望通りの完璧な土地があり、建て主のすべてのリクエストを盛り込んだ欠点のない家ができたとします。果たして、この家は本当に豊かな家になるでしょうか。

設計事務所を開設した初期の頃、僕はこれに近い体験をしたことがあります。建て主の希望と思いを全面的に取り入れ、まさに「希望通りの住まいが実現した」と思われた家がありました。しかし建て主は、あろうことか「自分の思ったように作ってもらって何も言う事はないが、どうもピンとこない」と言うのです。建て主の要望に沿って忠実に設計した家だったにもかかわらず、どうしてそのように感じられたのでしょうか。

宮内の家|地鎮祭

2019.06.29

宮内の家の地鎮祭を執り行いました。

稲荷の家の見学会をきっかけに知り合い、上吾川・西石井・塩屋とすべての見学会に参加してくださりました。いつもとても丁寧で優しい雰囲気で接して下さるご夫婦に、私も穏やかな気持ちで設計にかかることができました。

地鎮祭では小さな娘さん二人ともしっかりと拝礼している姿がなんとも可愛らしく、その丁寧な雰囲気はご両親に似たのだな~なんてぼんやりと見ておりました。

私自身としては非常にプランニングに苦戦した物件で、設計中何度も繰り返し現地に赴き、朝昼晩、じっくりと敷地に向き合ってきました。いよいよ現場のスタート。改めて腰を据えて取り組みたいと思います。

星岡の家|上棟

2019.06.22

昨日、無事上棟しました。

途中にわか雨が降ったり蒸し暑い中、大工さんたちには本当に頭が上がりません。たった一日であっという間に形になる様は感慨深いです。

しかし、忘れてはならないのはこの建て方の一日だけではなく、現場に運びこまれるまで工場でパネルを製作してくださった方々、難しい施工図のやり取りを快くしてくださったCAD担当の方、当日の現場がスムーズに進められるように様々な手配段取りをして下さった監督さんなど、ある意味裏方で頑張ってくださった皆さまのおかげでもあります。

一つの家が出来上がるまでに見えないところで本当に多くの方々が支えて下さっています。感謝しながら、家づくりをしていきたいと改めて思います。

GW見学会御礼|稲荷の家

2019.05.06

「稲荷の家・GW見学会」も無事終了しました。両日とも穏やかな好天に恵まれ、心地よい時間を過ごして頂けたと思います。

個別相談を申し込んでくださった方、八幡浜や新居浜など遠方からお越しいただいた方、見学会のリピーターさん、ずっとHPを拝見いただいていて今回初めて来られた方など、いろんな出会いがありました。

手で考える

2019.04.22

頭で考えるのではなく、手や体で考える。
頭で考えたことを手で描き起こすのではなく、手の動きが先行して、その後に思考を展開していくような感じです。

原寸で考える

2019.04.15

パソコンの画面上の図面に没頭していると、ついスケール感を忘れてしまいがち。どんな些細なことでも、気になったら原寸で考えるようにしています。

建主さんより|西石井の家

2019.04.03

西石井の家の建主さんより。

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4月に入り朝のテラスが気持ちいいです。植栽も成長していい感じになってきました。次の作品が楽しみですね。頑張ってください。家の前を通ることがあれば、気軽に声かけてくださいね。

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嬉しいメッセージと共に写真がいくつか。デッキにテーブルを出して朝のコーヒーでしょうか。羨ましい限りです。

宮城県塩竈市

2019.03.03

宮城県塩竈市の方から設計のご相談を受けています。あまりに自分の想像の外側にある出来事で最初は正直、戸惑いましたが、お話を伺うにつれ、非常に前向きに依頼を検討してくださっている様子が伝わり、私も心が固まりました。この人のために一生懸命取り組もうと。

愛媛と宮城。思いもよらないご縁が生まれそうです。こんなに遠く離れた地のまだまだ駆け出しの若い私に想いを寄せてくださり、心が燃えない訳がありません。

目的と手段

2019.02.14

昨日の投稿の続きです。

例えば、ご要望のなかには「屋上緑化」がありました。しかし、私はあえて屋上緑化を計画には取り入れませんでした。要望を鵜呑みにして捉えるなら、これは条件違反です。

しかし、屋上緑化は「目的」ではなく「手段」です。ヒアリングしながら、おそらく目的は「外部との繋がり感」や「ヒューマンなスケール感」なんだろうなと感じていました。その目的をかなえる手段は必ずしも屋上緑化であるとは限りません。

私からの提案は地面に根差した北側の静かな庭です。結果はこれを驚きながら喜んで受け入れて下さいました。

このように一つ一つの要望に対して、お客さんの言葉を鵜呑みにすることなく、本質をとらえ直すことこそ建築家の職能だと思っています。お客さんの要望を仮に100%そのまま具現化したとしても、決してそれはお客さんの100%の満足にはならないのです。

私が初めてのお客さんと面談する際、必ず要望書を書いて来てもらうようにお願いしています。その際、よく「目的と手段」ということをお話させていただきます。

要望というと「子供部屋は何畳で、シューズクロークとパントリーがあって、、、」と具体的なことを書いてしまいがちですが、それはあくまで手段です。目的に焦点を当てて物事を考えていけば、もっと良い別案が生まれる可能性が広がりますよね。

こんな風に建築家との対話を通じて、新たな価値観を築いていく。出来上がる家はもちろんのこと、こういう体験そのものも家づくりの目的の一つに成り得るような気がしています。

建築の魅力

2019.02.13

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○○建設様の事務所新築計画にあたり、ご提案の機会を頂きましたこと、そしてご提案までに長らくお時間を頂きましたこと、ありがとうございます。

ご提案にあたり、自分が最も大切にしたことが二つあります。それは「建築としての魅力をつくる」ことと「私に求められていることに応える」ことです。

事務所兼作業場ということで解決しないといけない課題や要望など様々あると思います。自社で作成されたプランもありましたので、それらを要望や設計条件として整理するだけで、もしかしたら計画として成り立つかもしれません。しかし、ある種、優等生的に課題を解いたとしても、それでは足りません。

「解く」というスタンスより「建築の魅力」を作り、その力強い魅力で計画を引っ張っていく方が素敵です。そして、○○さんが自社でも設計できるものをあえて外部の私に求められた理由を自問する中で、(住宅を主として設計する)自分らしさをきちんと出していくことこそ求められていることだと考えました。

具体的にはいわゆるビルっぽく、箱っぽい建築ではなく、「ヒューマンな建築」であることを目指しています。それは外観的にも、内観的にも、体感的にもです。

いくらか条件違反を抱えているかもしれませんが、「建築の魅力」で乗り越えられたら幸いです。また、ここで提案したことが全てでなく、ここから対話を重ねながら、計画案が更なる成長を遂げられるよう願っています。

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