Taichi Nishishita
Architect & Associates
Blog

理想のいえ・くらし|14ひきの○○

2019.10.04

大好きな絵本、「14ひきの○○」。子育て世代の方は特にご存知の方も多いかもしれません。私もよく自分の娘たちに読んで聞かせています。

ねずみの大家族の物語ですが、このねずみたちの家とそこでの暮らしぶりがなんとも豊かで素晴らしい。素朴で、優しくて、温かくて、本当に大事なことが詰まっている。

家づくりについて、今の世の中に色んな情報が溢れかえっています。煩悩に振り回されそうな時、何を目指していけば良いのか思い悩んだ時、ふと原点に立ち返れるような、そんな絵本です。

家づくりを始めようという時、私自身ついつい具体的な話ばかりしてしまいそうになる時があります。でも、本当に建主さんと共有しないといけないのは、考え方の「根っこ」の部分なんですね。

どんな空間にいる時、気持ちいいのか。日々の暮らしの中でどんな瞬間にささやかな幸せを感じるのか。そんなぼんやりとした話をいっぱいしたいなぁと思う。

星岡の家|着々と

2019.09.16

実は自邸を進めています。

小野川沿いの緑を綺麗に縁取ることができました。デッキとルーバーが完成し、「ここなら安心して暮らせる」という実感が湧いてきました。私の娘二人にも頻繁に現場を見せに行っています。これから住み暮らす家。工事に携わる多くの方の想いと汗が積み重なり、少しずつ出来上がっていることを、朧気でもいいので感じて欲しい。

工程通り進めば11/23,24で見学会を行います。改めてこのブログでご案内します。是非ご来場いただけたらと思います。

稲荷の家|HouseArch(見學館)掲載

2019.09.02

HouseArch(見學館)に「稲荷の家」を掲載頂きました。台湾のメディアですが、日本でもグッドデザイン賞を受賞されているようで、とても美しいウェブサイトです。

最近、海外からのプレスリクエストが増えてきて、なかなか全てにはご対応できていないのですが、嬉しい限りです。英語でのやり取りにも慣れてきました。

海外の方にとってこの建築がどう響くのか、機会があれば読者の声を聴き、勉強させていただきたいものです。

意志は持ちながら、不確かさを受け入れる

2019.08.29

うず高く積まれた原板の中から選木。今回は奄美大島の琉球松。自分自身で木の重みを感じ、汗を流して、素材と向き合い、墨付けをします。偶然にも材木屋の家系に生まれ、このような機会に恵まれていることに感謝。

選ぶとは言え、結局は製材してみないとどのような木目が生まれるかは分からない。しかしその不確かさこそ美しさだと思う。デザインの意図も大切だが、自然の不確かさを受け入れ、一期一会の出会いに感謝することも大切。

現代の建築はともすれば「なんでもできる」という感覚に陥りがちだ。あらゆる設備や技術を持って、自然を捻じ曲げることもできるかもしれないが、そこにはどうしても不自然さが付きまとう。

建築知識2019年9月号掲載

2019.08.19

建築知識2019年9月号に「上吾川の家」を掲載いただきました。初の全国誌です。編集の方には東京からわざわざお越しいただき、その後も丁寧に取材をしてくださりました。嬉しい限りです。

完璧な家は幸せな家か?

2019.07.31

仮に建て主の希望通りの完璧な土地があり、建て主のすべてのリクエストを盛り込んだ欠点のない家ができたとします。果たして、この家は本当に豊かな家になるでしょうか。

設計事務所を開設した初期の頃、僕はこれに近い体験をしたことがあります。建て主の希望と思いを全面的に取り入れ、まさに「希望通りの住まいが実現した」と思われた家がありました。しかし建て主は、あろうことか「自分の思ったように作ってもらって何も言う事はないが、どうもピンとこない」と言うのです。建て主の要望に沿って忠実に設計した家だったにもかかわらず、どうしてそのように感じられたのでしょうか。

稲荷の家|architecture photo 掲載

2019.07.26

建築系WEBサイト「architecture photo」に稲荷の家をご紹介いただきました。

自分自身、定期的に拝見していた建築系WEBサイトに掲載頂き、とても嬉しく思います。是非ご高覧下さい。

稲荷の家|MOVIE

2019.07.08

稲荷の家の「動画」をWORKSにアップしました。

2017年、ギャラリー間で建築家・堀部安嗣さんの展示が開催され、見に行ってきました。その展示の中で建築の静止動画が放映されていたのですが、それに非常に感銘を受けたことが今回の動画制作のきっかけです。

動画とはその名の通り、動きを映すもの。しかし、その映像はカメラをむやみに動かしたりせず、じっと定点で撮ってありました。対象物も建築という動かないもの。演出されたバックミュージックもない。ただ淡々とシーンが流れるだけ。なぜ私がそこに魅力を感じたのか。

それはただ何事もない静かなシーンの連続の中から、溢れんばかりの光と翳、音(静けさも含めて)、揺らぎ、香りまでもが伝わってきたからです。

「建築とは五感で触れるもの。建築は動いている。」

そう感じました。建築とはあくまで暮らしの背景なんだなと腑に落ちた瞬間でもありました。

皆さんの心に響けば幸いです。是非ご高覧ください。

愛媛イエプロ2020

2019.06.30

イエプロ2020年に「塩屋の家」「西石井の家」「上吾川の家」を掲載頂きました。本日より県内の書店やコンビニなどに並びます。なんと今年の表紙に採用いただきまして、私も驚きというか、恥ずかしいというか。。。

まずは建主さんへ御礼も兼ねて直接お届けに。こうやって形になると嬉しいものですね。

建主さまを初め、工事に携わってくださった皆さま、紙面の編集にあたってくださった皆さま、本当にありがとうございました。

是非お手にとってご覧ください。

宮内の家|地鎮祭

2019.06.29

宮内の家の地鎮祭を執り行いました。

稲荷の家の見学会をきっかけに知り合い、上吾川・西石井・塩屋とすべての見学会に参加してくださりました。いつもとても丁寧で優しい雰囲気で接して下さるご夫婦に、私も穏やかな気持ちで設計にかかることができました。

地鎮祭では小さな娘さん二人ともしっかりと拝礼している姿がなんとも可愛らしく、その丁寧な雰囲気はご両親に似たのだな~なんてぼんやりと見ておりました。

私自身としては非常にプランニングに苦戦した物件で、設計中何度も繰り返し現地に赴き、朝昼晩、じっくりと敷地に向き合ってきました。いよいよ現場のスタート。改めて腰を据えて取り組みたいと思います。

星岡の家|上棟

2019.06.22

昨日、無事上棟しました。

途中にわか雨が降ったり蒸し暑い中、大工さんたちには本当に頭が上がりません。たった一日であっという間に形になる様は感慨深いです。

しかし、忘れてはならないのはこの建て方の一日だけではなく、現場に運びこまれるまで工場でパネルを製作してくださった方々、難しい施工図のやり取りを快くしてくださったCAD担当の方、当日の現場がスムーズに進められるように様々な手配段取りをして下さった監督さんなど、ある意味裏方で頑張ってくださった皆さまのおかげでもあります。

一つの家が出来上がるまでに見えないところで本当に多くの方々が支えて下さっています。感謝しながら、家づくりをしていきたいと改めて思います。

稲荷の家|春の竣工写真

2019.06.04

GWに見学会を開催した「稲荷の家」ですが、こちらも塩屋の家と同様、GW前の新緑の綺麗な季節に再度撮影させていただきました。住み始めて1年半以上経ち、自然素材の風合いも落ち着き、空間に深みが出てきました。上は春の写真、下は同じ構図で竣工時(冬)の写真。