Taichi Nishishita
Architect & Associates
Blog

いよいよ

2016.10.06

「市坪の家」も無事、検査済証を頂き、本日施主検査、後は細々とした美装でお引渡しとなります。建主さんは引越しを楽しみにしてくださっていますが、毎日のように通った現場なので、もう行けなくなるかと思うと何だか少し寂しいですね。

たった一つの家からいろんなご縁や経験を得ることができ、建主さんには感謝の気持ちでいっぱいです。いよいよ、あと僅かで引き渡しですが、気を引き締めてやっていきます。

意志のある仕事

2016.09.25

先週土日の間で造園屋さんがきれいにアプローチの庭を仕上げてくれました。内子から来てくださった「井口農園」さんです。 私も両日とも現場に顔を出して、いろいろと教えていただきました。

やはり緑があると建物が映えます。

この職人さん、とても気概のある方で、打合で決めたことをただ淡々とこなすだけでなく、現場をみて「こうした方がもっと良くなると思うんだけどどうだろうか?」と積極的に提案してくださいました。

こういう職人さんは本当に大切にしていきたいし、ちゃんと意見を聞こうと思っています。そして、こういうものづくりの姿勢は素直に見習っていきたいと思います。

井口農園さん本当にありがとうございました。

木製デッキの配慮

2016.09.23

「市坪の家」もいよいよ引き渡しが迫ってきました。先日大工さんがデッキをきれいに仕上げてくれました。材料はイペという非常に耐久性に優れた木です。

このデッキでは特殊な治具を使った施工方法でビス頭をなくすという配慮をしてあります。見た目のきれいさだけでなく、足触りも良く、ササクレなども当然出てこないので小さなお子さんでも安心して遊びまわれます。

ビスの納め方一つまで配慮していくなかで、建築の完成度を高めていきます。

要望の本質

2016.09.20

考えさせられる文章に出会いました。以下、引用です。

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客 「掃除機がほしい」
店員「どんな掃除機がほしいですか?機能は?価格は?」

このガイド方法は悪い例だ。「掃除機が欲しい」と漠然と考えている人(ニーズ)に、機能や価格といったウォンツ要素を質問しても、かみ合わない。

客 「掃除機を買いたい」
店員「部屋の広さは? 床の素材は?」

利用シーンを訪問者に想像してもらい、機種を絞り込んでいく方法がニーズをウォンツにするための大切な手法だ、と解説した。
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設計においても正に同じことだと思います。〇LKDで個室は〇畳、仕上は設備は・・・と建主に答えを求めるようなやり方はプロのすることではないと思います。

例えば建主さんが「8畳の子供部屋が欲しい」と言っても、それを鵜呑みにするのではなく、「なぜ8畳欲しいと言っているのか」を考える必要があると思います。丁寧にヒアリングしてみると必ずしも8畳である必要はなかったりする場合がままあります。

要望の本質に目を向けることの大切さに気付かされる文章でした。