堀江の家
House in Horie
2025





















住宅街の角地に建つ、60代のご夫婦と2匹の犬が暮らす家。海外からの移住先としてこの場所を選ばれた。
敷地の前面通りは車や近隣住民の往来が比較的多く、街と住居の関係性をどう築くかがプロジェクトの肝となった。
住居は交通量の多い角地の通りに対してセットバックさせ、その間に庭を取ることで、街との緩衝帯とした。同時に、街角にせり出した庭は街に対してささやかに緑地を提供する。
庭と住居は掃き出し窓を据えた土間リビングを介し、緩やかにつながるプランとした。
リビングの土間はそのまま庭へと伸び、深い軒がかかる土間テラスとなる。愛犬はペットドアを通じて庭と室内を自由に行き来できる。庭先と軒下の土間、リビングが一体となるこの空間では、気候や時間帯に合わせて夫婦・愛犬それぞれが居心地の良い場所を見つけながら過ごす。
土間テラスに面するリビング、ダイニングはキッチンを中心にL字の対角の位置に配することで緩く区切っている。ダイニングの腰窓は庭の木々を鮮やかに切り取りながら、囲われた落ち着きのある空間としている。
日差しの強い日も、雨の日も、自然との距離を測り、五感で感じて愛でることのできる家。街に対し、小さな暮らしの営みの暖かさを伝える家である。
photo:笹倉洋平