Taichi Nishishita
Architect & Associates
日々のこと

品質ってなんだろう?

2024.02.23

僕の家づくりにおいて、
自然素材である木材や樹木、
人の手仕事である左官や鍛鉄など、
無くてはならないものです。

それらに対しての「品質」について、
僕なりの考え取り留めもなく綴ります。

一例として、

無垢フローリングは自然の変化で動くので、
隙間ができることがある。

ビニールの木目「調」のビニル床は
動かないので、隙間は出ない。

でこの時、品質が良いのはどっち?

・・・こういうことです。
もちろん答えはありません。

人が暮らしやすいように、
自然素材に対して工夫を凝らしていくことは
人の向上心として自然な願いです。

反らないように、とか、割れないように、とか
思うこと自体が悪いわけではないし、
僕だってそれを一定は願っています。

でも、人間の度を越えた願いは、
結局人間を救うことはないとも思うのです。

人の手でつくるものの揺らぎ、
自然なものの自然な変化。

こういうものにもっと寛容になるほうが、
結局住む人だって心穏やかじゃないですか?

僕はもっとおおらかなものに
寄り添って生きていきたい。

粗探しするより、良いところを見つめて
愛していく方が楽しいですし。

品質とは、絶対的なものでも、
答えがあるものでもなく、
その人にとっての「価値」を示すもの。

だから、価値観が違う人と人との間では、
「品質」の概念って成り立たないのです。

家づくりを考える際に
表面上の見た目とかだけじゃなく、
何を大切にしているか、
きちんと価値観を共有することは
コミュニケーションを円滑に
するうえで大切ですね。

答えのない問いを脳内で
グルグルさせてますが、
ぼちぼち纏まらない、纏めを。。。

愛着が湧くことが大切です。

愛着はすべてを凌駕します。

あなたはどんな家だったら
愛着を感じられそうですか?

で、愛着が湧くものって考えると
理屈じゃなくて、
感性が大事になってきます。

で、感性というのは、
曖昧なので説明がつきません。

でも、分かり合えるようにことばを紡ぐ。

でも、すべては分かり合えない。

愛されるものをつくれたら良いなぁ!

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